固定費の見直しがうまくいかない一番の理由は、手をつける順番を決めていないことです。目についたところから削り始めると、手間の割に金額が下がらず、途中でやめてしまいます。
先に順番の結論を書きます。
- 通信費 — 下げ幅が一番大きい。ここから
- 電気・ガス — 変えられる契約と、変えられない契約がある
- サブスク — 額は小さいが、放置した期間の分だけ効く
- ウォーターサーバー — これから契約するなら、先に消費量を計算する
- 食材宅配 — 食費全体で見ないと、高いのか安いのか判断できない
前半3つは減らす話、後半2つは増やす前に見極める話です。固定費は削るだけのものではなく、増やすときにこそ判断が要ります。
まず1ヶ月分を書き出す
順番の前に、いま何にいくら払っているかを一覧にします。引き落としの明細を1ヶ月分、上から書き写すだけで十分です。
このとき、年払いのものは12で割って月額に直してください。年1回の請求は記憶から抜けやすく、見直しの対象からも外れがちです。
書き出すと、たいてい2つのことが分かります。1つは合計額が思っていたより大きいこと。もう1つは、金額の大半が上位2〜3件に集中していることです。だから順番が効きます。
通信費から始める理由
1件あたりの下げ幅が最も大きいからです。 月に千円下がれば年間で1万円以上変わります。しかも一度乗り換えれば、その後は何もしなくても差額が積み上がります。
ただし、月額だけを見て乗り換えると失敗します。家族割や光回線とのセット割が外れて、世帯の合計では変わらなかったというのが典型的な失敗です。
確認する順番と、その場所はスマホの通信費を見直す5つの確認点と、乗り換え先の選び方にまとめています。乗り換え先を2社に絞った段階なら、ahamoとワイモバイルはどっちが安い?で料金と割引条件を並べています。
自宅の光回線とセットにする割引を検討しているなら、おうち割光セットは1人だと損?で、必須オプションの費用まで入れた損益分岐点を計算しています。世帯の回線数によって結論が逆転します。
電気とガスは、変えられる契約かどうかを先に確認する
電気とガスが後回しになりやすいのは、そもそも自分の家が乗り換えの対象なのかが分かりにくいからです。
先に切り分けておくと早く終わります。電気は持ち家でも賃貸でも変えられます。都市ガスも同じです。一方でプロパンガスは、賃貸のアパートやマンションでは入居者の判断では変えられません。契約しているのが大家だからです。
見分け方と、変えられる場合に何を比較すればいいかは電気とガスは賃貸でも乗り換えできる?にまとめています。下げ幅が大きいのはプロパンガスですが、変えられる人が限られるのがこの費目の特徴です。
サブスクは「額」より「放置した期間」
1つ数百円なので後回しにされがちですが、問題は金額ではなく、使っていないまま何ヶ月引き落とされ続けたかです。5つ契約していて2つ使っていなければ、その2つは払った分がまるごと消えています。
やることは単純で、契約中のサービスを全部書き出し、直近1ヶ月で何回使ったかを思い出すだけです。週に1回も使っていないものは、解約か一時停止の候補になります。
判断の基準はサブスクを見直す前に確認したい5つのチェックポイントに整理しています。とくに解約のしやすさは契約前に確認しておく項目で、これは以降の2つにも共通します。
ウォーターサーバーは契約前に消費量を計算する
ここから「増やす前に見極める」側です。
ウォーターサーバーで一番多い後悔は、味でも電気代でもなく水を飲みきれずにボトルが溜まることです。宅配型には注文ノルマがあり、一般的には月24L。一人暮らしで飲用だけなら月10〜20L程度に収まることが多く、ノルマに届きません。
計算のしかたと、届かなかった場合の選択肢はウォーターサーバーのノルマは一人暮らしでも消費できる?にまとめています。消費量が少ないなら、ノルマのない浄水型のほうが素直です。
契約してから合わないと分かっても解約金がかかります。先に計算しておくだけで、この後悔はほぼ避けられます。
食材宅配は食費全体で見る
食材宅配は1回の注文額が数千円になるため、スーパーでの買い物と単純に比べると高く感じられます。ただし宅配を使った分だけスーパーで買う量は減るはずなので、比べるべきは宅配とスーパーを合わせた1ヶ月の合計です。
もう1つ、送料の扱いも見落とされます。1回あたり数百円でも、週1回なら月に千円を超えます。送料は商品の値段ではなく、毎月の固定費として見てください。
お試しセットを申し込む前の確認点は食材宅配のお試しセットは勧誘がある?にまとめています。購入前に一番よく聞かれる「あとで勧誘の電話がくるのか」にも答えています。
一度やれば、戻らない
固定費の見直しが割に合うのは、一度下げれば元に戻ることがほとんどないからです。買い物の節約は毎回の努力が要りますが、契約の見直しは一度で済みます。
上の順番どおりに進めれば、効果の大きいところから終わるので、途中でやめても損が出ません。まずは明細を1ヶ月分書き出すところからで十分です。
なお、それぞれの記事で比較しているサービスの料金や条件は変わります。申し込む前には必ず公式サイトで最新の条件をご確認ください。判断の材料としてどこを見るかは、家電・サービス比較記事の正しい読み方にも書いています。